中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 41 巻
2001-03-17 発行

音楽科教育におけるアジアの民族音楽の教材化 : 表現と鑑賞の一体化による理解の深まりを目指して <教科研究>

新福 一孝
全文
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Abstract
21世紀はエスニシティの世紀だといわれる。政治・経済面での国際協力だけでなく, 世界の民族のもつ多様な社会や文化に対する理解と関心も高まり, 人類共通の遺産として尊重・継承していこうとする動きが全世界的に展開されていくと思われる。そのような時代に生きていく生徒たちにとっては, 世界の民族の社会や文化を認め会えることが大切になる。音楽の授業において民族の心をうたいあげた世界の民族音楽に親しむことは, 世界のすばらしい音楽に接し, 人間の文化の結びつきなどにも気づき, 異文化理解を深めることができると考える。この論文では, 世界の音楽の中でもアジアの民族音楽を取り上げ, これまでのCDやLDの鑑賞を中心に理解をした授業から一歩進み, 表現活動を取り入れることでより深い理解, 感受にしていくような活動を探っていくことにする。