現在、障害児教育総合免許状について議論がなされている。本論では、The Council for Exceptional Children(CEC)によって作成された障害児教育担当教員に関する国際基準の内容と日本教育大学協会特殊教育部門免許問題検討委員会が出した総合免許状の内容を比較した。CECでいうノンカテゴリカルとは、共通基本項目に関する知識とスキル、個別化された一般の教育課程の内容(通常の教育内の教育課程)、個別化され独立した教育課程に従来の障害カテゴリー内の専門性を結びつけたものである。日本における障害児教育総合免許の案は、CECと同じく共通基本項目を修得したあと、従来の障害別の専門性を複数加えることによって総合免許としている。しかし、CECの場合、より実践的である点、障害児や保護者の権利、文化的な多様性に着目した内容が多い。