本研究の目的は,在胎28週末満で出生した超早産児の体位とストレス反応の関連について探索することである.保育器内のマットレス上にシーツを平面に敷き児を寝かせた状態(平面位)とシーツの周囲のローリングと抱き込み枕により,児の周囲を囲み正中位指向の軽度屈曲姿勢とした状態(ポジショニング)を,超早産児6事例に対し各事例1回ずつ行った.2分毎20分間,Alsの早産児行動評価より自律神経系,運動系,状態系の各項目のストレス微候を観察した.観察により得られたストレス徴候の出現に関してwilcoxonの符号つき順位和検定を用いて平面位とポジショニング間で比較検討を行った.自律神経系,運動系,状態系の各項目において,平面位にあったストレス徴候がポジショニングにより減少し有意差が認められた.これらにより,超早産児のストレスを緩和するためのケアとしてポジショニングは効果があると示唆された.