低出生体重児の入院期間の予測は,母親をはじめ家族に安心感をもたらすとともに,治療・ケア計画に役立ち,評価や業務改善につながるという前提のもとに,入院時点に最も確実に把握可能な出生体重及び在胎日数を変数として入院日数との関係を統計分析し,入院日数の予測が可能かどうかを検討した.沖縄県のNICUを有する国公立の2病院において,生後0~3日以内にNICUに入院した2500g未満の入院児それぞれ209人,295人について入院期間,出生週数,出生体重を調べその統計分析を試みた。その結果,低出生体重児の出生体重と入院期間には高い有意の相関があり,それは在胎日数と入院期間の関係より高い相関であった.また直線式より指数式によく当てはまった.このことは出生体重を,指数式に当てはめることで入院期間をある程度,推測することが可能であることを示唆している.このことから各施設のNICUの低体出生東児の入院日数は,児の出生体重と入院期間のデータから指数式の係数を求めて曲線式に当てはめ一覧表を作成することで予測できると考える.看護者はこの一覧表と照らし合わせることで,早産で生まれた合併症の少ない児に対しては,出生体重のみから入院早期に,ある程度の入院日数を予測することができる.その入院予測日数を基に退院予定日からさかのぼってケア計画を立てることができ,母親や家族の不安軽減や,退院準備に役立てるとともに看護ケアの評価にも活用できると考える.