医療を取り巻く環境の変化に伴い,看護師の職務満足の重要性が見直されている。本研究は,看護師の職務満足を測定する新たな尺度の開発と,その信頼性と妥当性の検討を目的とした。中国地方の公立病院において,予備調査で収集された108項目を用いた質問紙調査を実施した。探索的因子分析の結果,県立広島病院版看護師職務満足尺度(JSN-H)が作成された。本尺度の内的一貫性は高いことが確認できた。また,すべての下位尺度とポジティブな気分,総合的満足感,就業継続意思との間に有意な正の相関,ネガティブな気分との間に有意な負の相関が認められ,構成概念妥当性が高いことが確認できた。以上のことから,JSN-H の14下位尺度は看護師の職務満足度を測定できると結論づけられた。