目指すは,「学校の教育活動に於いて,生徒の自己実現のために,いつ,どのような経験を仕組むことが有効であるのか」を明らかにして,実際の指導やカリキュラム改善に資することである。本稿は,このねらいを達成するための基礎研究として,生徒の進路志望の決定のしかたの実際を抽出する「進路決定の仕方についての調査」の分析結果を報告し,同時に進路志望の形成のされ方についての見方・考え方を提示するものである。ここで扱う問題は,狭義の進路指導の領域だけでなく,学校の教育活動全般,特に当校で実施している「サイエンス」プログラム1の基本的な考え方に関わるものである。