中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 44 巻
2004-03-22 発行

表現体験をとおして文化理解を深める鑑賞教育の教材開発 <第2部 教科研究>

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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_44_157.pdf
Abstract
世界がグローバル化する今日、自分たちと異なる文化への理解を深めることがますます重要になり、美術教育においても鑑賞は大きな柱の一つとなっている。本研究では、美術作品の表現意図や地歴的な背景探究と表現体験を交えた鑑賞教材を開発し、授業実践をとおしてその有効性を検証した。開発した教材は、西洋と日本の美術の中から、幾つかの特徴的な文化事象をテーマとして取り上げ、その作品の背景を探るとともに、実際にその様式や手法を用いて作品制作を行うことをとおしてその文化に迫ろうとするものである。高校1年生で授業実践を行った結果、多面的な視点からの文化理解が進み、鑑賞教育の一つの試みとしての有効性が確認できたと考える。