中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 44 巻
2004-03-22 発行

高等学校「世界史」の「主題を設定し追究する」学習(1) : 「世界史」主題学習の変遷から <第2部 教科研究>

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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_44_111.pdf
Abstract
1999年の学習指導要領の改訂によって大きく改変された高等学校「世界史」主題学習を取り上げ,学指導要領における〈位置づけ〉及び主題学習の〈目標〉〈内容〉〈方法〉という視点から,60年版から89年版までの指導要領における「世界史」主題学習の変遷を再整理してその流れについて考察し,99年版における「世界史」主題の今までとは異なる様相について検討を加える。そして,従前系統的な学習を前提とし,その補完と考えられてきた「世界史」主題学習は,学習計画の中に構造的に位置づけられ,それぞれの位置づけに応じた〈内容〉と〈目標〉が設定されるようになったことを確認するとともに,99年版の「世界史」主題学習には,形式主義・行動主義に抗する意図が含意されていることを解明する。