日本新生児看護学会誌 6 巻 1 号
1999-03 発行

18トリソミー患児の在宅看護への取り組み : 周産期センター3年間7症例の経験から <報告>

Home nursing of 18 trisomy
相川 宏江
足立 久美子
森村 真弓
柳川瀬 涼子
川口 加代子
全文
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JANN_6-1_56.pdf
Abstract
18トリソミー症候群などの予後不良の疾患は,一般的に積極的治療の対象とされない.両親をはじめ各々の立場から前向きに捕らえられるよう各施設で様々な医療・看護が実践されている.予後不良であっても児の状態が許し,家族の同意が得られれば,施設内医療にとどまらず,在宅の選択も,患児及び家族のQOLの向上につながるものと考える.私たちは,周産期センター開設後3年間に16症例の18トリソミー症候群の忠児の看護を経験した.そのうち,1症例は外泊・外出を,6症例は在宅医療へと移行することができた.ある母親はわが家で寝ている子供を見て,初めて「わが子」であることを実感したと感想を述べていた.在宅へ移行できた際の家族の満足度は高いものと考える.そこで,今後も児と家族のbestinterestが尊重される看護実践を目指すため,在宅及び外泊・外出が実践できた症例を振り返り,在宅での看護を確立するための看護の視点を見出した.
Abstract
18 trisomy is a fatal disease, so we often discuss these patients' quality of life and family care. We think if patients' condition is permissible, it's one choice to select home nursing. We have experienced 16 cases with 18 trisomy. One case could stay home for a short term and six cases could be discharged. Their families were very satisfied. We should discuss better nursing for these fatal diseases.
著者キーワード
18トリソミー症候群
在宅看護
医療者間の意思統一
家族の支援体制
QOLの向上
18 trisomy
home nursing
medical network system
family support system
quality of life
権利情報
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