本研究は, NICUにおけるルチーン採血の現状を調査し, 今後の課題を検討することを目的とした. 調査は構成型質問紙調査とし, 全国115施設のNICUにおけるルチーン採血の実情を記述的に分析した. その結果, ルチーン採血の一般的な状況は, 次のようにまとめることができた. すなわち, 1)採血は午前6時台から9時台までに医師が1人で実施, 2)採血部位は足底や手背で, 部位の選定基準は採血量, 3)採血用具は, 足底の場合はランセットよりも注射針, 手背は23ゲージ注射針, 4)採血部位は温めない, 5)痛み軽減への対処は泣くとおしゃぶりを与える(40%の施設), 6)現状に対して問題や課題があると認識していた.
これらの結果から, 採血方法, 足底採血の用具, 痛みの緩和法, 医師と看護師の協力という4側面が今後の課題として明らかになった.