NICUとGCUの光環境が早産児に及ぼす影響に関する31件の国内外の先行研究をレビューし, その傾向と結果を踏まえ, 日本におけるNICU及びGCUの光環境の調整に関する実践上の課題や研究上の課題を考察した. その結果, 次の5点が明らかとなった. 1)NICUとGCUの光環境が早産児に与える影響には, 「未熟児網膜症への影響」, 「生理学的・行動学的反応への影響」, 「退院時の医学的アウトカムへの影響」, 「退院後のサーカディアンリズム確立への影響」, 「安全性への影響」があった, 2)1980年代以降, 年代を経るごとに早産児にとって最適と考えられる光環境は変化し, 現在, 全体照明に関しては明暗周期のある光環境が良いと考えられていた, 3)処置やケア時に用いられる個別照明に関する光環境の検討は不足していた, 4)実践上の課題としては, 日常的な照度測定とその評価光環境の調整法の検討が必要と考えられた, 5)研究上の課題としては, 光環境の調整に関する看護ケアの効果について. より説得力のあるエビデンスを示すための研究デザインや方法が必要であった.