オストメイトのストーマセルフケアの確立とストーマ受容の2つの要件を促進する看護援助方法開発の示唆を得ることを目的に,セルフケア状況と受容及び受容とその影響要因との関係について検討した.H市内3病院のストーマ外来通院患者及び日本オストミー協会H支部会会員84名に自記式質問紙法調査を行った結果,以下が明らかとなった. 1 .セルフケア自立度とストーマ受容度とにはある程度の関係があることが示唆されたが,セルフケアの積極性と受容度との関係はみられなかった. 2.受容には,現在の健康状態とストーマに問題がないことが強く関連していた. 3 .同居家族,医療者,他のオストメイトのサポートがある方が受容度は高い傾向にあり,特に受容には同居家族による情緒的サポートと他のオストメイトからの情緒的・情報的サポートが強く関連していた. 4 .セルフケアの指導を十分に行い,ストーマトラブルを防ぐことと,家族やオストメイトの情緒的・情報的サポートを有効に活用することが受容を高めることにつながることが示唆された.