大連には三種類の産業集積がある。すなわち経済技術開発区, 高新技術産業園区とソフトウェアパークである。これらの集積区は大連地域の経済発展のエンジンの役割を果たしてきている一方, 産業用地不足による土地コストの高騰創業環境不備による企業誘致への頼りすぎ, そして産業集積にあるべき経済効果の薄さといった問題を抱えている。こうした問題の究明は産業集積地の立地選択自己増殖のメカニズム, アップグレードのルート, 政府の役割という産業集積にかかわる根本的な問題にもインプリケーションを与えるのではないかと考えられる。