企業のマーケティング活動において, 広告は商品の販売促進手段として利用されている。その中で, 有名なタレントを起用し, 彼らの人気によって消費者の購買活動を引き起こすものが多用されている。それに対して, 「ナンセンス広告」は情報提供の側面では不十分なため, 比較的に無視されてきた。しかし, 長期的に商品や企業に対する意味形成において, この2つの表現形態の働きはちょうど正反対となっている。本稿では, この2つの広告表現形態を比較し, 企業間競争と消費者の心理的抵抗といった側面から, 広告制作における課題の検討を試みた。