中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 48 巻
2008-03-20 発行

みんながスパイクを打てるバレーボールの授業 : トスに重点を置いたパターン練習を中心として <第2部 教科研究>

小林 真紀
全文
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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_48_217.pdf
Abstract
バレーボールは,ネットをはさんで相対して攻防を展開するネット型の球技である。バレーボールが持っている楽しさのひとつとして,3回という限られた触球回数の中で攻撃へと組み立てスパイクを打つことがある。スパイクを打つためには,個人的技能の向上を図るとともに,ゲームでのポジション毎の役割や動きを習得することが必要である。その中でも,特にスパイクへつなげるための「トス」が重要と考え,「トス」に重点を置いたパターン練習を中心に授業を計画し,実践した。その結果,スパイクへつなげる「トス」への意識が高まるとともに,お互いの動きの関係の中でポジショニングを考えたり,次のプレーの予測をしたりしながらゲームができるようになり,スパイクを打つ機会が多くみられるようになった。また,ポジション毎の役割や動きの理解が深まり,スパイクを打つ機会が増えることで助言活動も活発に行われるようになった。