中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 48 巻
2008-03-20 発行

中等歴史教育における「戦争」の教育内容開発(I) : 戦争の原因を解明する歴史授業のあり方 <第2部 教科研究>

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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_48_189.pdf
Abstract
日本の近現代史は「戦争」を抜きにして語ることはできない。しかし,実際の歴史の授業では,多くの場合,通史学習の最後の単なる一断面として扱われ,そのうえ,授業時間の制約から,授業は駆け足で済まされている。近現代日本が行った最後の戦争から60年を経過した今日,その記憶を有する人々もかなり少なくなってきたし,戦争に対する意識の変化を実感させるような時代状況の動きも見られる。こうした問題意識から,本研究では(I)近現代日本の「戦争」をテーマとする授業のあり方について検討し,(II)近現代日本の諸「戦争」をテーマとする教育内容開発に取り組む。本小論では,このうちの(I)について考察・論述し,(II)については次稿で扱う。