中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 40 巻
2000-03-18 発行

英語科教育における教育実習の指導について(4) : 全体指導がもたらす教育実習生の意識の向上

柄本 正勝
大野 誠
檀上 明隆
松本 紀子
全文
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内容記述
当校英語科では, 実習生を一同に集めて, 多くの実習生が深い関心を持つ傾向にある6つのトピックについて講義・演習を行う「全体指導」を実施している。授業の準備・実際・評価のそれぞれの段階で授業を省みる視点を与えることで, 実習中の反省会が活発になることや, 実習終了後も自己成長し続けるようになることが全体指導の目標である。これは従来でも指導されてきたことでもあるが, 全体指導を実施するのは, 実習生が共通の体験を持つことで, より活発に意見を交換し, 授業に臨む意識を更に向上させる契機となることを期待するものである。本稿は, (1)全体指導の目標を振り返り, (2)1999年度の全体指導を概観し, (3)これまで3年間(5期)に実施した全体指導に対する実習生のアンケートを分析する。特にアンケート分析は, 実習生が全体指導を通じて, 授業に臨む意識がどのように向上するかを具体的に示すものである。