本研究は,中学校3年生を対象に「文化としてのスポーツの意義」の単元において,スポーツの倫理的問題を題材とした授業モデルの作成及び授業実践を行った。授業実践の結果,中学生という発達段階からスポーツの倫理的な問題を取り扱うことで,する・みる際にフェアとは何かについて考え,スポーツに対する見方・考え方が拡がった。また,体育実技との関連を図り,座学で学んだ知識と経験を結びつけたことが,フェアなプレイをする態度の醸成に繋がった。これらのことからも,中学生からスポーツの倫理的な問題を取り扱うことで,文化としてのスポーツの意義や価値をより理解することができた。