本研究では,ICT機器を活用しながら,生徒がチームでプレーを分析する活動を取り入れたバレーボールの授業を実践した。そして,協働的なプレー分析の活動を取り入れることで,単元前後の生徒の意識の変容とその分析活動の有効性について明らかにすることを目的とした。事前調査と事後調査の比較より,特にバレーボールをすることに対して苦手意識のあった群において,バレーボールの愛好度,運動有能感,課題発見の項目について肯定的な回答が増加していた。また,協働的なプレー分析の活動を通して,多角的にプレーを見たことで,今まで気づかなかった課題をより具体的に発見することができた。そして,どの場面でどのような動き方をすれば良いかが理解できたことにより,動きの改善に効果があると考えられ,多くの生徒が分析活動の有効性について認識していたことがわかった。