本研究の目的は、新生児看護に従事する看護婦の新生児の痛みに対する認識や看護実践状況を調査し,今後の課題を明らかにすることである.質問内容は,痛みに対する考え方,痛みを伴う処置,痛みのサイン,痛みへの介入とし,構成型質問紙を553人の新生児看護婦に配布し,260人から有効回答を得た(回収率47%).その結果,1)「新生児は日齢が少ないほうが痛みを感じない」との回答が約9割を占めた;2) ……新生児の痛みの看護を発展させ,新生児を痛みから解放するためには,次の3点が重要な課題と考えられた:1)痛みの観察指標,特に行動学的指標を開発する;2)痛みの緩和法を再評価し,効果的な介入を行なう;薬理学的介入の開発に看護者も取り組む.