放射線診療領域の進展は目覚ましく, 日常の一般診療においては検査や治療など多様な形態の多数の機器が活用されている. しかし, 日常診療の補助を司る一般看護職の知識や技術は, 卒後研修を受講しない限り, 看護基礎教育レベルに留まってしまう. 同様に, 大規模災害時の医療提供の最前線には, 一般看護職が活躍することを併せ考えると, 看護基礎教育レベルの放射線看護領域の教育状況についての検討が必要と考える.
本稿では, 看護基礎教育課程を概観し, 教科書的成書と看護師国家試験問題における取り上げ方などを検討し, 今後の在り方について展望した.