援助のための訓練を受けた学生(peer supporter: PS)が,問題に直面した仲間を支援する活動をピア・サポート活動(peer support activity: PSA)という。研究1では,PS の参加及び継続動機,活動意欲を高める経験を明らかにするため,11大学12団体のPS204名に質問紙調査を実施した。その結果,活動を通した学びや出会いを期待して参加し,継続するPS が多いことが明らかとなった。また,各団体の主な活動が充実することやPS 同士がサポートし合えることがPS の活動意欲を高める可能性が示された。研究2では,PS の維持にともなう苦労や工夫を明らかにするため,7大学の教職員9名と学生代表者1名に半構造化面接を実施した。その結果,運営側は苦労を感じている部分に対して多くの工夫を行う傾向が示された。また,PS の維持のためには活動自体の存続のための取組みも重要であることが示唆された。