広島大学で実施しているピア・サポート活動について評価することを目的としている。2011年度の活動をEmpowerment Evaluation という方法によって自己評価を行った。その結果,運営における重要度について,ピア・サポーターを養成する活動,運営面での新たな取組,相談活動の順で高かった。活動の達成度については,ピア・サポーターを養成する活動,運営面での新たな取組,内部での交流の順で評価が高かった。12年目を迎えた活動では,運営・活動の基盤は形成されており,組織や活動を持続させ,ピア・サポーターのモチベーションを維持・向上させること,人を援助するための技術やコミュニケーション力,ピア・サポーターの主体性が重視されていた。ピア・サポート活動は学生同士で支援を行う,先輩が後輩のロールモデルになる,主体性やコミュニケーション力が涵養される点で正課外教育として有効であると考えられた。