廣島大學經濟論叢 36 巻 2 号
2012-12-28 発行

公式的権威配分と最適情報処理構造

The Allocation of Formal Authority and Information Acquisition
全文
1010 KB
HER_36-2_63.pdf
Abstract
本稿は、最適組織構造設計の理論モデルにより、テキスト・ブックにみられる最適組織構造設計の実証結果を検証することを目的とするものである。具体的には、「多角化戦略と最適組織構造」の実証研究(Chandler(1962))、および、「組織環境への緊急対応性と最適組織構造」の実証研究(Burns and Stalker(1961))、さらに、「部分システムの特殊化および統合化と最適組織構造」の実証研究(Lawrence and Lorsch(1967))等の実証結果は、果たして、組織構造設計の理論モデルではどのように説明されるのであろうか。公式的権威の配分構造として組織構造を定義する理論モデル(Aghion and Tirole(1997))は、実証研究により明らかにされた組織構造設計の基本原則をどのように説明するのであろうか。また、この理論モデルは実証結果と同様の結論に到達するのであろうか。我々は、理論モデルをとおして、最終的に、テキスト・ブックにみられる組織設計の基本原則の妥当性を確認することになる。
権利情報
Copyright (c) 2012 広島大学