「郷土の文学を読む」という単元を設定して,井伏鱒二の作品・「鞆の津とむろの木」-大伴旅人物語-(自主作成教材)の学習をとおして,井伏鱒二作品の教材としての可能性の検証と,身近かなところからの古典(万葉集)入門のあり方をさぐろうとする試みである。平成8年度は,中学三年生での選択教科III(国語科,社会科,音楽科の教科間選択授業・年間35時間実施)の中で,「郷土の文学を読む」学習をした。[研究方法](1)国語の学力は全ての学習の基本となるものであり,他教科との関連において,さらに学校生活全体との関連において,教科の教育を計画し実践していく。(2)国語科教育は言語の学習であるから,言語の能力を確実に習得し,その能力を活用する方法を身につけさせる。(3)地域と結びついた文化を様々な活動をとおして学ぶなかで,国語の生きた力を身につけ,生涯学習の基となる力を養う。