高等学校の現代文のまとめとして,小林秀雄の文章を教材とした授業をした。正宗白鳥との論争「思想と実生活論争」における「作家の顔」を中心とした学習をした。対立した立場から主張することで,物事を明らかにしていく文章を読みとり,文章を生きたものとしてとらえさせたることをねらいとした。作文で小林秀雄の考え方を,自分の生活を通して考えさせ,表現の方法を練習させた。「無常という事」を読解し,発展の学習として,講談社文芸文庫「栗の樹」を読み,小林秀雄の文章から好きな言葉を選んで解説を書かせた。読みを広げる事をねらいとした。その時々自分で読み,考えを深める社会人として成長して欲しいと願った。生徒が興味を持って学習していくことから,国語の力は深まっていくと考え,1時間1時間の授業をしてきた。作文から指導者のねらいは達成できたと判断している。