英語教育における評価のイノベーション <報告・資料>

教科教育学研究 12 号 43-52 頁 1996-12-31 発行
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ファイル情報(添付)
タイトル ( jpn )
英語教育における評価のイノベーション <報告・資料>
タイトル ( eng )
Innovations in the Testing of English Language Competence <Reports and Data>
作成者
収録物名
教科教育学研究
Journal of the Hiroshima University Curriculum Research and Development Association
12
開始ページ 43
終了ページ 52
抄録
本稿では, 関連諸学問を念頭に置きながら英語学力の評価のイノベーションを通覧し, まず2つの流れとしての世代を考察する。第1世代は, 学習者の言語知識の測定にあたってのイノベーションである。これは, 学習事項が限定されるlocal evaluationとランダムで全体的な評価を行うglobal evaluationとに分けられる。前者では, 言語学の深層構造の概念, 後者ではクローズテストなどがイノベーションをもたらした。第2世代は, 心理言語学からの知見が端緒である。学習事項の情報処理速度が評価の対象であり, 既知のことばの使える度合いを測定しようとしている。その発想自体, イノベーションと呼べる。第1世代と第2世代のつながりは, 言語知識と言語運用という大きな理論的問題を内包している。第3世代は, 神経言語学に関わるが, まだ始まっていない。事象関連電位をはじめ, 多くの手法が開発されつつあり, 英語教育学もそれらを早急に導入すべきである。以上の考察は, 言語を扱う関連諸学問に依拠しており, 英語教育学のいわば縦糸であった。横糸としては, 教科教育学がある。そこにどのような共通性と相違性があるか, これからの研究課題である。
Several ideas and innovations in the testing of English language competence are reviewed with reference to the innovations in related disciplines including linguistics and psycholinguistics. Two main streams, or generations, are highlighted. The first pertains to the measurement of linguistic knowledge (e.g., deep structure) and the second involves the measurement of efficiency of language use (e.g., naming latency). While these generations of testing appear to have developed independently for various purposes, the issues concerning relationships between them must be resolved in order to offer a comprehensive framework to testing theories. The possibilities for producing many more innovations are also discussed in the light of recent neurolinguistic techniques, the application of which may lead to the third generation in the future. Finally the implications for testing of the learner's abilities in other academic subjects are briefly discussed.
著者キーワード
正答率
反応潜時
事象関連電位
NDC分類
教育 [ 370 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学教科教育学会
発行日 1996-12-31
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1340-2900
[NCID] AN10484352