濁音字母から濁声点へ : 濁点の起源論続貂

国語学 172 巻 15-28 頁 1993 発行
アクセス数 : 2659
ダウンロード数 : 981

今月のアクセス数 : 38
今月のダウンロード数 : 7
ファイル情報(添付)
kokugogaku_172_15-28_1993.pdf 3.56 MB 種類 : 全文
タイトル ( jpn )
濁音字母から濁声点へ : 濁点の起源論続貂
作成者
沼本 克明
収録物名
国語学
172
開始ページ 15
終了ページ 28
抄録
濁点の起源は、陀羅尼の音読において使用された濁音字母を、略体仮名のみの体系に統一するために、「消去」するという志向の下の工夫に発したものである。初期の濁音表示形式は、その工夫の試行錯誤として考案されたものと考えられる。具体的な工夫としては既に指摘されている様に、漢字「濁」の偏「シ」で注記したもの-濁注記、略体仮名の傍に「、」等を加えた形式-濁点、声点に「・」を加えて「・・」とし、さらに声点そのものの形を「-○」「-」「∟」「△」等に変えた形式-濁音仮名、等が存在した。これらの形式の中で声調と清濁が同時に示し得る「濁声点」のみが残り、その中でも発生時期から最も優勢であった「・・」形式のみに漸次淘汰され、概ね1150年頃に社会的に統一されて行った。
著者キーワード
濁音字母
濁点
濁声点
NDC分類
日本語 [ 810 ]
言語
日本語
資源タイプ 学術雑誌論文
出版者
国語学会
発行日 1993
権利情報
Copyright (c) 1993 by Author
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 0491-3337
[NCID] AN00087800