白レグ産卵鶏15羽(1年鶏10羽,2年鶏5羽)を供試し,産卵鶏の産卵,採食,飲水におよぼす環境温度(25~35℃,2.5℃間隔,各温度感作10~15日)の影響を,環境調節室内で実験し,次の知見を得た.
1) 採食量は温度上昇と共に減少し,25~35℃において,温度1℃あたりの減少率は1.6%であった.飲水量は温度上昇と共に増加し,摂取飼料1gあたりの飯水量も急激に増加し,30℃で25℃の1.5倍,32.5℃で2倍,35℃で3倍に達した.
2) 産卵率は35℃において73%と最低で,一日あたりの卵生産量も最低であったが,飼料消費あたりの産卵効率は61%と最高であった.
3) 破卵,軟卵をのぞいた正常卵の生産効率は,32.5℃において53%と最高で,一方35℃においては42%であった.35℃では,破卵,軟卵の出現率が31%にも達した.32.5℃では25℃を基準にした場合,15%の卵生産効率の増加がみられ,この点について考察した.