2014年2月に茨城県の高校生が筑波大学のスーパーコンピュータ「T2K-Tsukuba」を用いて5次魔方陣2億7530万5224通りの全解を2時間36分かけて求めたことがインターネット上でニュースになっていた。プロフラムは「枝刈り法」と呼ばれる手法であったことも一緒に紹介されていた。以前,この「枝刈り法」とほとんど同じ発想でプログラムを作成し通常のパソコンで実行した所,莫大な時間を要することがわかって途中で断念した経験と,まったく異なるアルゴリズムの着想が頭にあったことから,そのアルゴリズムをプログラムに書き起こし実行してみることにした。そこで生徒とともに協力して情報処理演習室のパソコン44台の並列計算を行うことで,より短い時間で5次魔方陣の全解を求めるプロジェクトを立ち上げた。その活動の様子は11月始めに広島大学理学部で開かれる中学生・高校生科学シンポジウムで発表したので,その内容をここに報告したい。