中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 50 巻
2010-03-20 発行

生物科における「進化」を考える授業開発 : 細胞進化をとらえる教材 <第2部 教科研究>

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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_50_163.pdf
Abstract
真核細胞中には細胞小器官のミトコンドリアが存在しており,原核生物が共生した痕跡を示している。その一例として,ミトコンドリアと原核生物を比較すると,共に真核細胞に比べてとても小さいことがわかる。この点に着目して,本研究では細菌染色技法であるグラム染色を利用して,乳酸菌とプチダ菌を生徒に観察させた。その結果,細菌観察が共生説の理解度を上げるためには,改善点が必要なことを見出した。また,グラム染色法による細菌観察は生徒の興味・関心を強くひきつけ,創造的思考を促す効果があることが明らかとなった。