本論では、生活単元学習におけるご飯の炊き方とカレー作りを単元とした授業について紹介した。本学級内には、聴覚障害、視覚障害、重複障害、知的障害、自閉症それに軽度発達障害と多種多様の障害カテゴリーのある児童10名が在籍している。ユニバーサルデザイン化した取組により、授業は聴覚障害者用手話、手話に近い身ぶり、絵や写真カードを同時に使用しながら行われ、児童相互の助け合いや自己評価を各児童が可様なコミュニケーション手段によって行われた。障害児にとって、生活単元学習は基本的な生活習慣の確立のために必要なものであり、ユニバーサルデザイン化された授業を行い、それぞれの特性にあったコミュニケーションスタイルを授業で日常的に使用することによって、自己調整能力、知識の獲得、自己肯定感、意欲や達成感を得ることができた。