「オーストロネシア」と台湾―太平洋島嶼諸国関係 : 国家間関係の中での非国家主体による越境的地域の展開

広島大学マネジメント研究 21 号 17-33 頁 2020-03-26 発行
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ファイル情報(添付)
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タイトル ( jpn )
「オーストロネシア」と台湾―太平洋島嶼諸国関係 : 国家間関係の中での非国家主体による越境的地域の展開
タイトル ( eng )
‘Austronesia’ and Taiwan-Pacific Island Countries Relations : Evolution of a Transnational Region of Non-State Actors in Interstate Relations
作成者
収録物名
広島大学マネジメント研究
Hiroshima University Management Review
21
開始ページ 17
終了ページ 33
収録物識別子
[ISSN] 1346-4086
[NCID] AA11658355
抄録
太平洋島嶼諸国は,台湾にとって,数少ない国交国の一角をなす,外交上軽視できない存在である。台湾の民進党・陳水扁政権(2000-2008)は,太平洋島嶼諸国との関係の強化・拡大を狙って,オーストロネシア諸語を話す台湾原住民族と太平洋諸島民を「オーストロネシア民族」とみなし,交流促進を図った。本稿は,こうした非国家主体である「オーストロネシア民族」によってたつ越境的地域としての「オーストロネシア」が,台湾と太平洋島嶼諸国との国家間関係の中で,いかに構築され,変容を遂げてきたのか明らかにするものである。台湾と太平洋島嶼諸国それぞれが,「外交競争」や「外交休戦」といった国際環境に基いた,その時々の国家間関係の中に位置づけながら,構築し,再定義してきた「オーストロネシア」は,現在,台湾が国交国を次々失う「断交ドミノ」の状況に直面している。「断交ドミノ」への対応として,アメリカと台湾によって,トランプ政権の唱える「自由で開かれたインド太平洋」の一部として組み込まれようとしている「オーストロネシア」が,いかに非国家主体としての「オーストロネシア民族」による越境的地域として存続しえるのか,が今後の重要な焦点となる。
著者キーワード
「オーストロネシア」
台湾
太平洋島嶼諸国
非国家主体
越境的地域
内容記述
本稿は,科学研究費補助金15K03320「越境的アクターの政治的機能―太平洋島嶼地域における台湾承認問題をめぐって」(研究代表者・小柏葉子)2015年度~2018年度の研究成果の一部である。
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学マネジメント学会
発行日 2020-03-26
権利情報
Copyright (c) 2020 by Author
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1346-4086
[NCID] AA11658355