内発的動機付けのクラウディング・アウトの実証結果とその解釈 : Gneezy and Rustichini(2000) “A Fine Is a Price” のレビュー

廣島大學經濟論叢 42 巻 1・2 号 77-97 頁 2018-11-30 発行
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タイトル ( jpn )
内発的動機付けのクラウディング・アウトの実証結果とその解釈 : Gneezy and Rustichini(2000) “A Fine Is a Price” のレビュー
タイトル ( eng )
Empirical Results of Intrinsic Motivation Crowding Out and Its Interpretation: A Review of Gneezy and Rustichini (2000) "A Fine Is a Price"
作成者
収録物名
廣島大學經濟論叢
The Hiroshima Economic Review
42
1・2
開始ページ 77
終了ページ 97
収録物識別子
[ISSN] 0386-2704
[NCID] AN00213519
抄録
抑止/推進仮説は、罰金等の負のインセンティブ/出来高賃金等の正のインセンティブの導入は、他の条件が不変のとき、統制の対象となる特定行動を抑制/推進することを予測している。(本研究ノートでは、推進仮説ではなく、主として、抑止仮説を考察する。以下では、抑止仮説を中心に論じていく。)ところが、実証研究の一部は、抑止仮説と矛盾する実証結果を提示している。本研究ノートは、そのような実証結果のひとつを考察する。それは、「託児所に子供を預けた両親は子供の迎えが遅れがちである。遅刻して迎えにくる両親に金銭的罰金を導入したところ、遅れて迎えにくる両親の数はかなり増加することになった。しかも、罰金を科すことを止めた後も、遅れて迎えにくる両親の数は減少することはなかった」というものである。本研究ノートでの私たちの目的の一つは、抑止仮説に反する実証結果の合理的な解釈を示すことである。(Gneezy and Rustichiniによると、)例えば、その一つは、「契約は、常に、不完備であり、したがって、ペナルティの導入は、エージェントに、特定行動に対する抑止シグナル以外に、追加情報を伝達することになるかもしれない。そして、この追加情報が、子供の両親に抑止仮説に反する意思決定を引き起こさせる可能性がある」というものである。本研究ノートで、私たちは、抑止仮説に矛盾する実証研究およびその解釈を詳細にレビューしていくことにしたい。
内容記述
日本学術振興会の学術研究助成基金助成金の資金援助(課題番号:26380462)に深く感謝いたします。
本研究ノートは、研究プロジェクトの遂行にあたり開催された研究会の報告資料(平成26年10月30日於広島大学)に加筆・修正したものである。
NDC分類
経済 [ 330 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学経済学会
発行日 2018-11-30
権利情報
Copyright (c) 2018 広島大学
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 0386-2704
[NCID] AN00213519