阿蘇海より採集されたミヤコドリ(軟体動物:腹足目:アマオブネガイ目)殻表面の黒色沈着物の元素組成
生物圏科学 : 広島大学大学院生物圏科学研究科紀要 50 巻
25-32 頁
2011-12-24 発行
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種類 :
全文
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タイトル ( jpn ) |
阿蘇海より採集されたミヤコドリ(軟体動物:腹足目:アマオブネガイ目)殻表面の黒色沈着物の元素組成
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タイトル ( eng ) |
Elemental composition of black deposits on the shells of Phenacolepas pulchella (Mollusca: Gastropoda: Neritopsina) collected from the Aso-kai lagoon, Kyoto, Japan
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作成者 |
倉持 卓司
厚井 晶子
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収録物名 |
生物圏科学 : 広島大学大学院生物圏科学研究科紀要
Journal of the Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima University
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巻 | 50 |
開始ページ | 25 |
終了ページ | 32 |
抄録 |
阿蘇海は宮津湾の西部の湾入部が堆砂によって仕切られた海跡湖である。その阿蘇海内に形成されたカキ礁内部に生息するアマオブネガイ目の巻貝ミヤコドリ(Phenacolepas pulchella)を採集した。海跡湖に生息するカキ礁を生息環境とするミヤコドリの報告は初めてである。採集したミヤコドリの殻表面は黒色沈着物で覆われていた。この黒色沈着物について,電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)を用いて電子像による形態観察,定性分析および定量分析を行ったところ,顕著なマンガン(Mn)のピークが検出され,沈着物の主成分は酸化マンガン(MnOn)であることが示された。これまでミヤコドリの殻表上の付着物は還元鉄が付着して茶色になる(土屋,2000)とされていたが,分析の結果,阿蘇海で採集されたミヤコドリの殻表面には酸化マンガンが濃集していることがわかった。阿蘇海のミヤコドリ生息域における酸化還元条件が,酸化還元に敏感な元素であるマンガン(Mn)の沈着に深く関与している可能性が考えられる。
Aso-kai is a lagoon separated by sand spit from the Miyazu Bay, a marginal water of the Sea of Japan. We collected individuals of Phenacolepas pulchella, belonging to the order Neritimorpha, from inside of oyster reefs, as the first record of such inhabitation. Shell surface of P. pulchella accumulated blackish deposits. Electron probe micro-analysis revealed that the deposits consist mainly of manganese oxides (MnOn). Geochemical setting of the habitat may facilitate accumulation of the redox-sensitive element, Mn.
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著者キーワード |
阿蘇海
海跡湖
酸化還元
マンガン
ミヤコドリ Phenacolepas pulchella
Aso-kai
coastal lagoon
manganese
Phenacolepas pulchella
redox
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NDC分類 |
動物学 [ 480 ]
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言語 |
日本語
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資源タイプ | 紀要論文 |
出版者 |
広島大学大学院生物圏科学研究科
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発行日 | 2011-12-24 |
出版タイプ | Version of Record(出版社版。早期公開を含む) |
アクセス権 | オープンアクセス |
収録物識別子 |
[ISSN] 1348-1371
[NCID] AA11768091
[NAID] 120005330418
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