ジャック・ブレルのシャンソンにおける笑いの生成

笑い学研究 Issue 17 Page 16-25 published_at 2010-07-10
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File
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Title ( jpn )
ジャック・ブレルのシャンソンにおける笑いの生成
Creator
Toita Ritsuko
Source Title
笑い学研究
Issue 17
Start Page 16
End Page 25
Descriptions
ジャック・ブレルのシャンソンにおいて、「笑い」がどこからどのように生まれているのか、ブレルの独自性を探りながら、テクスト・音楽・パフォーマンスにおいて考察する。テクストではオチが多用されているが、これは彼のシャンソンの演劇性と関連している。また彼が表現技法として意識的かつ効果的に使用した、歌詞の極端な繰り返しが、笑いにも活かされている。音楽はテクストに書かれた登場人物や場面の滑稽さを際立たせている。またブレルの特徴として知られるクレシェンドが、感動的盛り上げだけでなく、オチの効果を高める働きもしている。パフォーマンスでは、笑いは声や身振りによる模倣からだけでなく、テクストとの巧妙な結びつきによっても引き出されている。更にはこのパフォーマンスこそが、笑いを生む音楽・テクストを最終的に決定しているという側面がある。以上のことからブレルにおいては、「笑い」はテクスト単独でも起こりうるものよりむしろ、それが演じられて初めて生じるものの方が中心で、そのことがブラッサンスやトレネらの笑いとの違いをなしている可能性がある。
NDC
French literature [ 950 ]
Language
jpn
Resource Type journal article
Publisher
日本笑い学会
Date of Issued 2010-07-10
Rights
日本笑い学会
本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである
Publish Type Version of Record
Access Rights open access
Source Identifier
[NCID] AA11849524
[NAID] 110007681576 isVersionOf