大学生における自己の変動性・多面性の概念について : 学生相談における臨床的理解と意義の視点から <論文>

広島大学心理学研究 10 号 171-183 頁 2011-03-31 発行
アクセス数 : 2024
ダウンロード数 : 3310

今月のアクセス数 : 3
今月のダウンロード数 : 10
ファイル情報(添付)
HPR_10_171.pdf 726 KB 種類 : 全文
タイトル ( jpn )
大学生における自己の変動性・多面性の概念について : 学生相談における臨床的理解と意義の視点から <論文>
タイトル ( eng )
A review of researches on Self-variability and Self-multiplicity : from the viewpoints of student counseling's understanding and importance
作成者
渋川 瑠衣
収録物名
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
10
開始ページ 171
終了ページ 183
収録物識別子
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
抄録
近年, 大学生の自己のあり方に関して, 多様化・質的な変化を指摘する知見が多く見られるようになった。本稿では, 特に近年の学生相談の文脈で指摘されている「悩めない」大学生に注目し, その心理的特徴や自己にまつわる課題について整理した。

その中で, 現代大学生の自己の特徴として, 状況依存的で, 相手に合わせて意識的・無意識的に変化するあり方があることが示された。また, 従来の一貫性の保たれた自己としてのあり方ではなく, それぞれの自己側面の繋がりが失われ解離・断片化していく新たな自己のあり方が一般化している傾向があることが推測された。

本研究では更に, 自己の変動性・多面性研究に関する実証的研究を整理し, その問題点と課題を指摘した。その上で, 学生相談などの臨床場面における大学生の自己に関する理解をすすめるためには, 意識されている側面と意識されない側面を含めた大学生の自己に関する主観的体験を重視する必要性があると考えられた。
著者キーワード
大学生
自己の変動性・多面性
学生相談
主体性
関係性
NDC分類
心理学 [ 140 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
発行日 2011-03-31
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129