新学習指導要領に向けての授業実践3 : 近現代の文学作品を入り口にした親しみやすい漢詩・漢文の学習

学部・附属学校共同研究紀要 39 号 195-200 頁 2011-03-24 発行
アクセス数 : 1962
ダウンロード数 : 1279

今月のアクセス数 : 6
今月のダウンロード数 : 18
ファイル情報(添付)
AnnEducRes_39_195.pdf 1.27 MB 種類 : 全文
タイトル ( jpn )
新学習指導要領に向けての授業実践3 : 近現代の文学作品を入り口にした親しみやすい漢詩・漢文の学習
タイトル ( eng )
Teaching along the new course of study 3 : Studies of approachable Hanshi and Hanwen starting with modern works of literature.
作成者
岡本 恵子
収録物名
学部・附属学校共同研究紀要
THE ANNALS OF EDUCATIONAL RESEARCH
39
開始ページ 195
終了ページ 200
収録物識別子
[PISSN] 1346-5104
[EISSN] 2435-9041
[NCID] AA11551679
抄録
古典重視を標榜した新指導要領の具体化において, 単に旧来の指導の踏襲ではない方向性を模索した結果, 近現代の作品を入り口にすることが親しみやすい漢詩・漢文の学習に繋がると提案した一昨年度, その具体的な授業構想に取り組み, 教材化への条件を明らかにした昨年度を承けて, 今年度は実際の授業を行った。

王維「九月九日憶山東兄弟」詩は, 年齢が近いことからも理解しやすく見える作品だが, 実際には生徒にとって心情を理解するのは容易ではない。そこで, さだまさし「案山子」を合わせたところ, 一挙に身近な作品となった。また, 岑参「磧中作」詩は, 自身の実体験に基づく辺塞詩であるが, 生徒にとっては非日常の世界である。しかし, 大岡昇平「野火」との出会いで, 戦争はけっして生徒自身と無関係ではないこと, また生身の人間が生きているとはどういうことかを深く考えさせることができた。

このように現代と繋がるとき, 漢詩・漢文は漢字を通じて一挙に現代に立ち現れる。他にも渡辺淳一の「孤舟」が広く中国文学に根ざした言葉であったことや, 綾香の歌う「三日月」と杜甫「月夜」との比較等, 近現代の作品を入り口にした授業のさらなる可能性を見ることができた。
NDC分類
教育 [ 370 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
発行日 2011-03-24
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1346-5104
[NCID] AA11551679