Dilation and Solubility in Carbon Dioxide+ Poly(vinyl acetate) System at High Pressures

石油学会誌 33 巻 5 号 332-336 頁 1990-09-01 発行
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タイトル ( eng )
Dilation and Solubility in Carbon Dioxide+ Poly(vinyl acetate) System at High Pressures
タイトル ( jpn )
高圧下における二酸化炭素+ポリ酢酸ビニル系の膨潤率および溶解度の測定と相関
作成者
Nakamura Kiyoshito
Sasaki Masakazu
Masuoka Hirokatsu
収録物名
石油学会誌
33
5
開始ページ 332
終了ページ 336
抄録
著者らはポリマー中の低分子不純物の分離への超臨界流体抽出法の適用性を検討してきた1),2)。この研究において除去機構を解明し, 除去実験結果を理論的に整理するためには, 超臨界流体の溶解に伴うポリマーの膨潤やポリマー中への超臨界流体の溶解度などの基礎物性が不可欠である。そこで本研究では温度313.2Kおよび323.2K, 圧力9MPa以下において二酸化炭素+ポリ酢酸ビニル系の膨潤率および溶解度の測定を行った。また, Schotte6)の状態方程式による実験値の相関を行い, その適用性について検討した。

膨潤率の測定は, Fig. 1に示す様な窓付き高圧セルとカセトメーターを用いて行った。また, 溶解度の測定は, Koros3)の装置を参考にして製作した圧力降下法に基づく装置 (Fig. 2) を用いて行った。Table 1およびFig. 3に二酸化炭素の溶解に伴うポリ酢酸ビニルの膨潤率の測定結果を示す。また, Table 2およびFig. 4にポリ酢酸ビニル中への二酸化炭素の溶解度の測定結果を示す。膨潤率および溶解度とも温度313.2Kでの方が温度323.2Kでの値よりも大きくなった。

次に, Schotte の状態方程式を用いて溶解度の相関を行った。Schotte の状態方程式中の各物質の特性パラメーターPi*, vi*, Ti*は, 各々の物質の飽和物性あるいはP-v-T関係を相関することにより決定した。決定されたパラメーターの値と相関に使用した物性を Table 3に示す。溶解度の相関に際してはEq. (9) 中のkijをフィッティングパラメーターとして取り扱った。Fig. 4に溶解度の相関結果を示す。比較的低圧においてはほぼ良好な相関が得られたが, 温度323.2K, 圧力7MPa以上では相関値と実験値の差が大きくなった。また, 溶解度を相関して得られたkijの値を用いて膨潤率を推算した結果をFig. 3に示す。温度323.2Kではほぼ良好な推算結果が得られたが, 温度313.2Kにおいては高圧領域で実験値と推算値の差異が大きくなった。これらの結果は Schotte の状態方程式では溶解度と混合物のP-v-T関係の両者を厳密に表現するには不十分であることを示していると思われ, 今後より良い状態方程式および混合側の開発を行う必要があるものと考えられる。
Dilation and solubility in carbon dioxide+poly(vinyl acetate) (PVAc) system were measured at temperatures of 313.2K and 323.2K and pressures up to 9MPa. The dilation of PVAc was measured using a high-pressure optical cell and a cathetometer. Measurement of CO2 solubility in PVAc was performed using a pressure decay method. The solubility data were correlated using the Schotte equation of state with characteristic parameters for each component determined by best-fit-to P-v-T data or saturated properties of each pure substance. Prediction of PVAc dilation was also made using the value of a binary parameter, kij, obtained from the correlation of the solubility data. The prediction gave a fairly good agreement with the experimental data at low pressures, although some discrepancies were seen between experimental and predicted values at high pressures.
著者キーワード
Thermodynamics
Equation of state
Dilation
Solubility
Carbon dioxide
Poly(vinyl acetate)
NDC分類
化学工業 [ 570 ]
言語
英語
資源タイプ 学術雑誌論文
出版者
石油学会
発行日 1990-09-01
権利情報
Copyright (c) 1990 (社)石油学会
本文データはJournal@rchiveから複製したものである
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 0582-4664
[NCID] AN00130954
[URI] http://www.journalarchive.jst.go.jp/japanese/jnlabstract_ja.php?cdjournal=jpi1958&cdvol=33&noissue=5&startpage=332