多方向契約と契約コミットメント問題 : 多方向評判メカニズムのための調整システムの役割 <論説>

廣島大學經濟論叢 Volume 34 Issue 2 Page 49-69 published_at 2010-11-25
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File
HER_34-2_49.pdf 927 KB 種類 : fulltext
Title ( jpn )
多方向契約と契約コミットメント問題 : 多方向評判メカニズムのための調整システムの役割 <論説>
Title ( eng )
Multilateral Contracts and the Commitment Problem : The Role of Institution as Coordination in the Multilateral Reputation Mechanism <Articles>
Creator
Inoue Tadashi
Source Title
廣島大學經濟論叢
The Hiroshima Economic Review
Volume 34
Issue 2
Start Page 49
End Page 69
Journal Identifire
[ISSN] 0386-2704
[NCID] AN00213519
Abstract
繰り返しゲームでは、ゲームの当事者間の契約コミットメント問題は双方向評判メカニズムにより解決できるとされている。契約の一方の当事者が、他方の当事者より契約不履行を受けたとき、彼は次期以降の契約の継続を拒否することになる。このため、契約不履行は、短期的な利得を生むかもしれないが、将来のレントの流列を失うことになるからである。しかし、特定の個人が大多数の個人と多方向契約関係にあるとき、契約不履行を受けた少数の個人による双方向制裁は脅威とはならない。そもそも、多方向契約においては、大多数の個人は情報孤立の中で存在し組織化されず、契約不履行に対し一致して制裁を科すことはないからである。我々は、多方向契約において、支援組織が情報伝達機能と行動調整機能を果たすことで大多数の契約当事者を組織化し、そして、双方向評判メカニズム(双方向制裁)を多方向評判メカニズム(多方向制裁)に変貌させることで、その結果として、契約コミットメント問題を解決できることを考察する。
NDC
Economics [ 330 ]
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
広島大学経済学会
Date of Issued 2010-11-25
Rights
Copyright (c) 2010 広島大学
Publish Type Version of Record
Access Rights open access
Source Identifier
[ISSN] 0386-2704
[NCID] AN00213519