100m走中の速度変化をあらわす新しい指標 : 累積速度偏差に着目して <原著論文>
体育學研究 50 巻 2 号
189-200 頁
2005-03-10 発行
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種類 :
全文
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タイトル ( jpn ) |
100m走中の速度変化をあらわす新しい指標 : 累積速度偏差に着目して <原著論文>
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タイトル ( eng ) |
The new index of velocity change in the 100m sprint : in terms of the amount of velocity deviation
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作成者 |
高橋 和文
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収録物名 |
体育學研究
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巻 | 50 |
号 | 2 |
開始ページ | 189 |
終了ページ | 200 |
抄録 |
This study examined the usefulness of two indices that indicate changes in velocity during a 100m sprint. The subjects were 18 highly trained college male sprinters (100m sprint best time 11.29±0.36s). The first index indicates the Amount of Deviation of subject's running Velocity (ADV) from Furusawa's theoretical velocity, defined by the following equation.
ADV=∫^<t_1>_<t_0>{v^*(t)-v(t)}dt The second index is "%ADV", and is defined by the following equation. %ADV=(∫^<t_<100>>_<t(v_<max>)>{v^*(t)-v(t)}dt)/(∫^<t_<100>>_<t(v_<max>)>{v^*(t)}dt)×100 Where v^* is Furusawa's theoretical velocity, v is the actual running velocity, t is time from the start, t_0 is the section start time, t_1 is the section end time, t(v_<max>) is the time at top speed, and t_<100> is the 100m running time. The following results were obtained. (1) "ADV" in each 5-m section was able to analyze more clearly the changes in running velocity than "percentage decrease of velocity". (2) Multiple regression analysis suggested that "%ADV" is an index by which velocity decrement can be analyzed with higher accuracy than with "percentage decrease of velocity". 本研究では, 100m疾走中の速度変化を表す2つの指標を提案し, その有用性を明らかにすることを目的とした. 1つの指標は, Furusawa et al.の理論式からの偏倚の程度を距離で示す累積速度偏差である. もう1つの指標である累積速度偏差率は, 最高速度発現後からゴールまでの速度低下の総量を同区間の理論値に対する割合として定義した.
1)累積速度偏差の有用性を判断するために, 5m区間ごとの値を算出し, 速度変化の時系列に沿った分析を行った. その結果, スタートから5m地点までの累積速度偏差は, 反応時間を含めたスタート技術に関与すると考えられる高値を示した. 次の5-10m区間では, 累積速度偏差は全区間中で最も低値を示し, 30m地点に至るまで増加傾向を示した. しかし, その後の30-35m区間では, 累積速度偏差は前区間と同値を示し, 次の35-40m区間では, 前区間より低値を示した. また, 最高速度発現後(40m以降)の累積速度偏差は, 80m地点に至るまでの上に凸な曲線的増加と80-100m区間の直線的増加を示した. これらのことから, 累積速度偏差は, 100m走中の速度変化の過程を客観的に区分することのできる指標であることが示された. 2)累積速度偏差率の有用性を判断するために, 目的変数として100m走タイム, 説明変数として最高速度, 最高速度の到達時間, 速度逓減率, 累積速度偏差率を用いた重回帰分析を行った. その結果, 多重共線性が無く, 有意な予測値を示した説明変数は, 「最高速度と累積速度偏差率」の組み合わせだけであった. この結果から, 累積速度偏差率は速度逓減率に比べて, 速度低下を説明できるより有効な指標であることが示唆された. |
著者キーワード |
short sprint
running velocity
theoretical velocity
percentage decrease of velocity
decrease of running velocity
短距離走
疾走速度
理論速度
速度逓減率
速度低下
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NDC分類 |
スポーツ・体育 [ 780 ]
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言語 |
日本語
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資源タイプ | 学術雑誌論文 |
出版者 |
日本体育学会
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発行日 | 2005-03-10 |
権利情報 |
Copyright (c) 2005 日本体育学会
この論文の著作権は(社)日本体育学会に帰属します
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出版タイプ | Version of Record(出版社版。早期公開を含む) |
アクセス権 | オープンアクセス |
収録物識別子 |
[ISSN] 0484-6710
[NCID] AN00409623
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