遅延による価値割引と楽観性の関連 <論文>

広島大学心理学研究 9 号 181-190 頁 2010-03-31 発行
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タイトル ( jpn )
遅延による価値割引と楽観性の関連 <論文>
タイトル ( eng )
Relationship between delay discounting and optimism
作成者
新見 直子
宮下 みのり
収録物名
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
9
開始ページ 181
終了ページ 190
収録物識別子
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
抄録
本研究では, 大学生87名を対象に, 時間的遅延によって金銭的価値を割引く傾向(価値割引率)と2側面の楽観性(気楽さと前向きさ)との関連を検討した。相関分析を使用して価値割引率と2側面の楽観性との相関関係を検討したところ, 有意な相関係数はほとんどみられなかった。しかし, 2側面の楽観性得点に基づいて4群を構成し, 価値割引率を比較したところ, 気楽さ得点のみが高い気楽さ優位群(19名)が前向きさ得点のみが高い前向きさ優位群(29名)よりも価値割引率が高いことが明らかになった。気楽さと前向きさの得点が同程度であった両高群(23名)と両低群(16名)はこれら2群の中間の価値割引率を示した。これらの群間差から楽観性の中でも物事に対して「このくらい大丈夫だろう」等と考える傾向を示す気楽さのみが高い者ほど, 将来の見通しを甘く見積もる傾向にあると示唆された。
著者キーワード
遅延による価値割引
楽観性
価値割引率
NDC分類
心理学 [ 140 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
発行日 2010-03-31
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129