大阪湾・紀伊水道における植物プランクトン群集のサイズ組成
沿岸海洋研究 40 巻 2 号
197-204 頁
2003-02 発行
アクセス数 : 1223 件
ダウンロード数 : 415 件
今月のアクセス数 : 5 件
今月のダウンロード数 : 7 件
この文献の参照には次のURLをご利用ください : https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00028944
ファイル情報(添付) |
BullCoastOceanogr_40-2_197.pdf
599 KB
種類 :
全文
|
タイトル ( jpn ) |
大阪湾・紀伊水道における植物プランクトン群集のサイズ組成
|
タイトル ( eng ) |
Size Fractionations of Phytoplankton Community in Osaka Bay and Kii Channel
|
作成者 |
多田 邦尚
一見 和彦
|
収録物名 |
沿岸海洋研究
|
巻 | 40 |
号 | 2 |
開始ページ | 197 |
終了ページ | 204 |
抄録 |
大阪湾から紀伊水道にかけての海域において, 1993年10月, 1994年1月, 4月および6月の4回の航海において, 植物プランクトン群集のサイズ組成について調査した. クロロフィルa(Chl a)濃度を三つのプランクトンサイズ(0.2-2.0μm, 2.0-25μm, >25μm)に分画して測定した. 調査海域において全Chl a濃度は, 0.72から105μg l^<-1>であった. 大阪湾における平均Chl a濃度は6.41μg l^<-1>であり, 紀伊水道における平均Chl a濃度の0.87μg l^<-1>に比べて約7倍高かった. 全Chl a濃度に占めるピコ, ナノ, およびマイクロプランクトンサイズの割合は大阪湾でそれぞれ33%, 31%および36%であり, 紀伊水道ではそれぞれ62%, 27%および11%であった, このサイズ分布の結果より, 両海域では明らかにその植物プランクトンのサイズ組成が異なっており, その群集組成も異なることが予想された.
本研究におけるピコサイズのChl a濃度の最大値は6.0μg l^<-1>であり, この値は外洋域で報告されている値よりも明らかに高かった. さらに, このピコブランクトンサイズのChl a濃度の最大値は, 過去に報告されているピコ植物プランクトンの細胞当たりのChl a含量を5fg cell^<-1>と仮定して算出すると, 10^6cells ml^<-1>の細胞密度であると推定された. The phytoplankton community size distribution in Osaka Bay and Kii Channel was investigated, during four cruises in October 1993, and January, April and June 1994. The chlorophyll a (Chl a) concentrations of three size-fractionated samples (0.2-2.0 µm, 2.0-25 µm, > 25 µm) were measured. Total Chl a concentrations varied from 0.72 to 105 µg l^<-1>. The average total Chl a concentrations in Osaka Bay was 6.41 µg l^<-1>, which was about seven times higher than that of Kii Channel (0. 87 µg l^<-1>). Moreover, the average contributions of the pico-, nano- and micro-phytoplankton to the total Chl a in Osaka Bay were 33%, 31% and 36%, respectively, but in Kii Channel were 62%, 27% and 11%, respectively. We concluded that phytoplankton community between Osaka Bay and Kii Channel differs according to size distribution.
This phytoplankton community in Osaka Bay and Kii Channel contained picoplankton with a maximum Chl a concentration of 6.0 µg l^<-1>, apparently higher than that of open ocean. Also, the Chl a concentration is correlated with an organism density of 10^6 cells ml^<-1>, assuming that the picoplankton Chl a content is 5 fg cell^<-1>. |
著者キーワード |
瀬戸内海
大阪湾
紀伊水道
植物プランクトン
クロロフィル
|
NDC分類 |
動物学 [ 480 ]
|
言語 |
日本語
|
資源タイプ | 学術雑誌論文 |
出版者 |
日本海洋学会沿岸海洋研究部会
|
発行日 | 2003-02 |
権利情報 |
Copyright (c) 2003 日本海洋学会 沿岸海洋研究部会
|
出版タイプ | Version of Record(出版社版。早期公開を含む) |
アクセス権 | オープンアクセス |
収録物識別子 |
[ISSN] 1342-2758
[NCID] AN10492259
|