自由再生課題における環境的文脈依存効果の検討 : 環境的文脈の目立ちやすさと文脈依存効果との関係 <論文>

広島大学心理学研究 Issue 8 Page 33-40 published_at 2009-03-31
アクセス数 : 2395
ダウンロード数 : 1027

今月のアクセス数 : 24
今月のダウンロード数 : 21
File
HPR_8_33.pdf 955 KB 種類 : fulltext
Title ( jpn )
自由再生課題における環境的文脈依存効果の検討 : 環境的文脈の目立ちやすさと文脈依存効果との関係 <論文>
Title ( eng )
The effects of environmental context manipulation on free recall task : The relation between the environmental context dependent memory effect and cue distinctiveness
Creator
Yamada Kyoko
Source Title
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
Issue 8
Start Page 33
End Page 40
Journal Identifire
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
Abstract
本研究では, 記憶の環境的文脈依存効果の生起と環境的文脈を構成する刺激の目立ちやすさとの関係を調べた。環境的文脈の異同は二つの実験室を用い, 符号化時と検索時とで同じ実験室を用いるか否かで操作した。その際, 実験室の一つでは, 実験室で通常は嗅ぐことのない違和感のあるニオイを呈示し, 環境的文脈が目立つ条件とした(ニオイアリ条件)。もう一つの実験室では特別なニオイ刺激の呈示はなかった(ニオイナシ条件)。これらの実験室を用い, 目立ちやすい環境的文脈の同文脈条件, 通常の同文脈条件, 符号化時にニオイアリ, 検索時にニオイナシの異文脈条件, その逆の異文脈条件の4条件を設けた。実験では, 20語を偶発学習させた後, 自由再生課題を行った。その結果, 目立ちやすい環境的文脈の同文脈条件における再生率と異文脈条件における再生率との問にのみ有意な差があり, 環境的文脈依存効果の生起が確認された。この結果は, 通常では実験室で嗅ぐことのないニオイが検索時に有効な手がかりとなったことを示している。また, 符号化特定性原理より, 目立つ環境的文脈刺激は符号化時にターゲットと連合を形成しやすいことを示唆する結果である。
Keywords
環境的文脈依存効果
環境的文脈の目立ちやすさ
NDC
Psychology [ 140 ]
Language
jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publisher
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
Date of Issued 2009-03-31
Publish Type Version of Record
Access Rights open access
Source Identifier
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129