広島大学心理学研究 Issue 2
published_at 2003-03-28

日本語文の読みにおける分節単位の検討

The units of parsing in reading Japanese sentences.
Fujiki Daisuke
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AA11616129_2_21_fujiki.pdf
Abstract
漢字仮名交じり表記の文と平仮名表記の文を用い、単語、文節、句の単位で分かち書きを行い、読み時間を計測した。その結果、漢字仮名文の場合、漢字仮名交じり表記が視覚的な分節の単位を示すため、分かち書きの効果がないことが示された。これに対し、平仮名文の場合、それぞれの区切り条件の文は、区切りのない文よりも読み時間が短くなった。平仮名文の読みにおいて、句単位での分節によっても読みが促進されることから、文の理解過程において句が処理上の単位となっていることが示唆された。
Keywords
読み
分節
漢字仮名交じり表記
平仮名のみ表記
読み時間