広島大学フランス文学研究 35 号
2016-12-25 発行

Enseigner le français comme seconde langue étrangère : De la nécessité de rationaliser un apprentissage court

第2外国語としてのフランス語教育 : いかにして学習法を合理化するか
全文
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Abstract
日本の大学では、第2外国語としてフランス語を学ぶ場合、コミュニケーションの授業の履修期間が1年のみであることも多い。つまり、トータルの学習時間はたったの45時間ほどである。すなわち、45時間あまりの授業で高い学習効果を得るために、いかにしてフランス語コミュニケーションの学習法を合理化するのかということが鍵になってくる。本稿の目的は、外国語としてのフランス語の教授法についてのさまざまな研究の現状報告をすることではない。本稿では、フランス語コミュニケーションの教育方法を最適化するために、教材研究と実地指導に着想を得た、いくつかの具体的な方策を提案する。とりわけ、すでに知られているいくつかの原則をより体系的で緻密なやり方で適用することの重要性を強調したい。その原則とは、短期間の学習にあった到達目標を決定する、実用的な語彙と文法内容を厳密に選ぶための基準を設定する、より効果的にかつシンプルに段階的な学習を設計する、文法項目や語彙を学習した後でさまざまな会話練習にそれらを適用して自然に吸収させる学習法を目指す、といったものである。
著者キーワード
FLE
communication
rationalisation
cohérence
progression
efficacité