トラウマと心の傷に関する研究の動向と展望 : 何が人を傷つけ苦しめるのか <論文>
広島大学心理学研究 Issue 13
Page 91-105
published_at 2014-03-31
アクセス数 : 4684 件
ダウンロード数 : 7110 件
今月のアクセス数 : 44 件
今月のダウンロード数 : 62 件
この文献の参照には次のURLをご利用ください : https://doi.org/10.15027/35674
File |
HPR_13_91.pdf
751 KB
種類 :
fulltext
|
Title ( jpn ) |
トラウマと心の傷に関する研究の動向と展望 : 何が人を傷つけ苦しめるのか <論文>
|
Title ( eng ) |
The perspective and some considerations on trauma and mental scars <Article>
|
Creator |
Ikeda Tatsuya
|
Source Title |
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
|
Issue | 13 |
Start Page | 91 |
End Page | 105 |
Journal Identifire |
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
|
Abstract |
トラウマによって形成される精神疾患として最も有名なPTSDの診断基準には,アメリカ精神医学会の刊行するDSMが用いられることが多い。特にその中でもA1基準はトラウマとは何かを定義している。この基準に従うならば,致死性の高い出来事に暴露されたり,その場に遭遇したりすること以外はトラウマどは呼ばない。しかしA1基準への合致の有無に関わらず,PTSD症状を呈すことが報告されている。そのため致死性の高さ以外に,当事者に深刻な影響を及ぼす出来事の属性を探索する必要がある。先行研究からは,出来事が長期間継続,複数回同じようなことが起きる「長期反復性」,これまでの対処法略では状況を改善できず,回避もできない「対処困難性」,自己の行動や対処の自律性を剥奪される「自己コントロール感の剥奪」の3属性が候補として挙げられた。このうち,対処困難性や自己コントロール感の剥奪はかなり主観的なものである。しかし,いかに出来事を客観的に測定できたとしても,過去の体験そのものをなかったことにはできない。そのため現在の状態を維持している主観的な認識を対象とすることで,介入可能な要因が明らかになることが期待される。
|
Keywords |
外傷体験
DSMにおけるA基準
出来事の属性
出来事に対する認知
|
NDC |
Psychology [ 140 ]
|
Language |
jpn
|
Resource Type | departmental bulletin paper |
Publisher |
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
|
Date of Issued | 2014-03-31 |
Publish Type | Version of Record |
Access Rights | open access |
Source Identifier |
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129
|