オリゴ糖への各種官能基の導入並びに諸機能の開発
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種類 :
全文
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タイトル ( jpn ) |
オリゴ糖への各種官能基の導入並びに諸機能の開発
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作成者 |
木野村 圭右
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抄録 |
本研究の成果を要約すると以下の5点となる。
1)アミノアシル基を糖水酸基の保護基として用いた場合、生化学的な手法により選択的な脱保護が可能なことを明かにした。 2)アミノアシル化糖の機能として、これまでの知見をもとに分子設計を行った結果、ショ糖の20倍程度の甘味域値を有するアミノアシル化糖が合成された。 3)糖の代表的な修飾方法であるグリコシル化の触媒を探索した結果、ヘテロポリ酸がアルコール、フェノール、チオールなどをアセチル化糖を供与体としてグリコシル化する際に、立体選択性、収率ともに優れることを見いだした。 4)上記の方法は未保護糖やオルトエステル誘導体を経由するグリコシル化反応にも有効であった。 5)この新たな方法論により合成されたアルキルグリコシド、アルキルチオグリコシド、重合性基を有するグリコシドの機能を検討し、それぞれ、酵素の安定化効果、タンパク質の高次構造に対する作用が緩和なこと、生体材料に対する親和性に優れることを明かにし、オリゴ糖への官能基の導入が素材開発の優れた方法であることを立証した。 現在、これらの結果から、機能性化粧料、香料プレカーサー、酵素繊維処理剤、体外診断薬などが糖の有する優れた機能を生かした形で既に実用化されており、今後さらに糖をキーコンポーネントとした素材開発が盛んになると考えられる。著者が提供した方法論はこれらの開発の過程でクリアーしておく必要のある技術上の課題に対して、一つの解決策となりうるのではないかと期待している。 |
内容記述 |
目次
序論 / p1 序章 アミノアシル化糖の合成並びにその機能 / p4 第一節 緒論 / p5 第二節 原料となるグルコース誘導体の合成 / p5 第三節 アミノアシル化糖の合成 / p6 第四節 アミノアシル化糖のアルカリによる加水分解 / p9 第五節 アミノアシル化糖の蛋白分解酵素による加水分解 / p13 第六節 糖水酸基保護基としての機能 / p19 第七節 アミノアシル化糖の呈味挙動 / p21 第八節 総括 / p24 第一章 アリールおよびアルキルグリコシド類の合成とその機能 / p26 第一項 ヘテロポリ酸触媒によるグリコシル化方法の開発 / p27 第二項 アルキル-O-グリコシド類の界面科学的性質およびリパーゼに対する機能 / p46 第三項 アルキルチオグリコシド類の界面科学的性質および膜蛋白可溶化剤としての機能 / p58 第二章 重合性基を有する糖誘導体の合成およびその機能 / p68 第一項 ビニル基を側鎖に有するグリコシド類の合成 / p69 第二項 糖含有ビニルモノマーの重合特性 / p76 第三項 糖含有ビニルモノマーより誘導されるポリマーの機能 / p88 結論 / p106 謝辞 / p108 参考文献 / p109 公表論文 / p113 参考論文 / p116 |
NDC分類 |
製造工業 [ 580 ]
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言語 |
日本語
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資源タイプ | 博士論文 |
権利情報 |
Copyright(c) by Author
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出版タイプ | Not Applicable (or Unknown)(適用外。または不明) |
アクセス権 | オープンアクセス |
収録物識別子 |
1) O-Aminoacyl Sugars. A New Utility of Amino Acid Residues as the Protecting Groups of Sugar Hydroxyls. K. Kinomura, T. Tada, and H. Okai, "Peptide Chemistry 1982" ed. by S. Sakakibara, Protein Research Foundation Osaka, 1983, pp. 35-40. 序章
~を参照している
2) Syntheses of Methyl 2,3-di-O-glycyl-a-D-glucopyranoside and Methyl 4,6-di-O-glycyl-3,4-di-O-methyl-a-D-glucopyranoside and Removal of Aminoacyl Groups from Sugar Moieties. K. Kinomura, M. Tamura, T. Oga, and H. Okai, J. Carbohydr. Chem., 3, 229-241 (1984) 序章
~を参照している
3) Preparation of O-Aminoacyl Sugars as Enzymatically Removable Protections for Hydroxyl Groups in Carbohydrates. M. Tamura, K. Kinomura, M. Tada, H. Okai, and S. Fukui, Agric. Biol. Chem., 49, 2011-2023 (1985). 序章
~を参照している
4) Syntheses and Properties of Novel Vinyl Monomers Bearing a Glycoside Residue. S. Kitazawa, M. Okumura, K. Kinomura, and T. Sakakibara, Chem. Lett., 1990, 1733-1736. 第一章、第二章
~を参照している
5) Alkyl Glycosids: Trite Compounds but Novel Materials. K. Kinomura and T. Sakakibara, Trends Glycosci. Glycotechnol., 2, 190-195 (1990). 第一章
~を参照している
6) Functions of Alkyl Glucosides and their Application. K. Kinomura and T. Sakakibara, Fragrance J., 18, 62-64 (1990). 第一章
~を参照している
7) Potential Application of Some Synthetic Glycoside to Food Modification. K. Kinomura, S. Kitazawa, M. Okumura, and T. Sakakibara, "ACS Synposium Series; Food flavor and Safety, Molecular Analysis and Design" ed. by A.M. Spanier et al, American Chemical Society, Washington, DC, 1993, pp. 221-228. 第一章、第二章
~を参照している
8) Introduction of a Series of Alkyl Thiomaltoside, Useful New Non-Ionic detergents, to Membrane Biochemistry. S. Izawa, Y. Tomita, K. Kinomura, S. Kitazawa, M. Tsuda, and T. Tsuchiya, J. Biochem. 113, 573-576 (1993). 第一章
~を参照している
9) Monomer Reactivity of Glucosyloxyethyl Methacrylate, A Vinyl Monomer Having Carbohydrate Residue on Its Side Chain. K. Kinomura, S. Yamamoto, S. Kitazawa, M. Okumura, and T. Sakakibara, Chem. Express, 7, 793-796 (1992). 第二章
~を参照している
10) Preparation and Some Properties of Glycoside-Bearing Polymer. S. Kitazawa. M. Okumura, K. Kinomura, T. Sakakibara, K. Nakamae, T. Miyata, M. Akashi, and K. Suzuki, "Carbohydrates as Organic Raw Material II" ed. by G. Descotes,
~を参照している
VCH Weinheim, 1993, pp.115-135. 第二章
~を参照している
11) Recent Progress of Synthetic Polymer Containing Carbohydrate Branch. T. Sakakibara, K. Kinomura, S. Kitazawa, and M. Okumura, 科学と工業, 67, 166-173 (1993). 第二章
~を参照している
12) Surface Characterizations of Copolymer Films Having Pendant Monosaccharides. K. Nakamae, T. Miyata, N. Ootsuki, M. Okumura, and K. Kinomura, Makromol. Chem., in press. 第二章
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.1080/07328308408058817
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.1271/bbb1961.49.2011
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.1246/cl.1990.1733
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.4052/tigg.2.190
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.1021/bk-1993-0528.ch018
~を参照している
[URI] http://jb.oxfordjournals.org/content/113/5/573.short
~を参照している
[DOI] http://dx.doi.org/10.1002/macp.1994.021950606
~を参照している
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学位授与番号 | 乙第2575号 |
学位名 | |
学位授与年月日 | 1994-07-07 |
学位授与機関 |
広島大学
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