青年期後期における娘のとらえる母親との関係性 <論文>

Mother-daughter relationships perceived by daughter in late adolescence

藤田 ミナ

岡本 祐子

広島大学心理学研究

Hiroshima Psychological Research

[PISSN] 1347-1619

[EISSN] 2759-0968

[NCID] AA11616129

本研究では青年期後期の母娘関係と父母関係との関連及び青年期後期における母娘関係のタイプを検討することを目的とした。研究1では質問紙調査を行い数量的に検討し, 研究2では半構造化面接を行い研究1で見出されたクラスタの特徴を発達的に検討した。その結果, ①母娘関係と父母関係に関連が見られ, 娘が父母の関係を良好と認知しているほど娘は母親に対し肯定的感情を抱いていることが明らかになり, ②母娘関係のタイプとして従属群, 希薄群, 依存群, 離反群の4群が見出された。従属群では高校卒業後に受動的な関わりが見られた。希薄群は全ての時期で相互交流が乏しかった。依存群は幼児期より母親への肯定的感情が強く, 小学校から高校卒業以降に継続して受動的関わりが見られた。離反群は幼児期より母親への否定的感情が強く母親への依存が見られなかった。

青年期

母娘関係

父母関係

心理学 [ 140 ]

日本語

広島大学大学院教育学研究科心理学講座

[ISSN] 1347-1619

[NCID] AA11616129