無意味語のリハーサルが記憶探索陰性電位に及ぼす影響 <論文>

広島大学心理学研究 10 号 1-12 頁 2011-03-31 発行
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タイトル ( jpn )
無意味語のリハーサルが記憶探索陰性電位に及ぼす影響 <論文>
タイトル ( eng )
Effects of non-word rehearsal on memory-search negativity of event-related potentials
作成者
鴨川 奈生子
田村 理恵
堀江 健太郎
宮崎 ゆき
山下 香奈
収録物名
広島大学心理学研究
Hiroshima Psychological Research
10
開始ページ 1
終了ページ 12
収録物識別子
[PISSN] 1347-1619
[EISSN] 2759-0968
[NCID] AA11616129
抄録
本研究では, 無意味語を声に出さずに頭の中で繰り返す作業(リハーサル)が, 記憶探索過程を反映する事象関連電位(ERP)に及ぼす影響を調べた。記憶探索課題を遂行中の12名の成人から脳波を記録した。実験参加者に, 聴覚単語, 視覚単語, 視覚イメージをランダムな順序で呈示し, あらかじめ覚えた2つまたは5つの標的語と一致するかどうかの判断を求めた。記憶探索課題を単独で行う条件と, 記憶探索と同時に無意味語リハーサルを行う条件の間で, 記憶セットサイズによるERPの変化を比較した。単独課題条件では, 刺激の種類にかかわらず, 刺激呈示後300ms付近から, 記憶セットサイズの増加に伴うERPの陰性シフト(記憶探索陰性電位)が出現した。無意味語リハーサルは, 聴覚単語に対するERPのみに影響し, 記憶探索陰性電位の振幅を減衰させた。無意味語リハーサルが, 音韻ループの構音コントロール過程への干渉課題として妥当であることが確認された。また, 本研究のように聴覚刺激と視覚刺激がランダムに呈示される状況では, 視覚刺激に対する記憶探索陰性電位には, 音声的符号による継時的照合とは異なる心的過程が反映されることが示された。
著者キーワード
無意味語リハーサル
音韻ループ
ERP
記憶探索陰性電位
NDC分類
心理学 [ 140 ]
言語
日本語
資源タイプ 紀要論文
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
発行日 2011-03-31
出版タイプ Version of Record(出版社版。早期公開を含む)
アクセス権 オープンアクセス
収録物識別子
[ISSN] 1347-1619
[NCID] AA11616129